ジョーダン・ハービンジャー・ショーでナレーターのマイク・ロウ(Mike Rowe)との対談がありました。
マイクの新著「聞いたままに(The Way I Heard It)」では同名のポッドキャストからいくつかの話を取り上げています。なぜその回をしたかなど、自分の人生にもなぞらえて自伝っぽくもなっています。
The Way I Heard It
ISBN-10: 1982130857
ISBN-13: 978-1982130855
無料
マイクは「F」で始まる4文字の言葉の中で、「Free(無料)」に一番気をつけないといけないと言いました。本当に無料なのか、自分ではない他の誰かが払っているから無料に感じるのか。
大学の無料化について、本当に無料というのは、
- 教授が給料をもらっていない
- 事務員も給料をもらっていない
- フットボールのコーチも給料をもらっていない
- 清掃員や施設を管理する人もみんな給料をもらっていない
ということ。
現在、アメリカの教育が高すぎるのは値上げも仕方がないと許してきた社会だそうです。
大学は「教育」ではなく子供への「投資」だ、学位なしに成功はない。
こういった風潮が借金してでも大学に行かせる人を増やしてきた。
教育は無意味ではないし重要だが、ここまで高額である必要はないのです。
労働倫理
マイクは労働倫理を推進するための奨学金(Work Ethic Scholarship)を運営しています。働き者を奨励するという、昭和の日本人が好きそうな奨学金です。
労働倫理を育てることはできないとしつつも、勧めないといけない。そのために12個の宣誓(S.W.E.A.T. Pledge)を作りました。
- アメリカに住んでいることに感謝している
- 生命、自由、幸福への追求が与えられている
- 「悪い仕事」というものはない
- 情熱を追うのではなく、情熱を持ってくる
- 借金をするくらいなら野宿する
- 自分の安全は自己責任
- 早く来て、遅く帰り、どんないやなことでも喜んで請け負う
- 愚痴や文句は言わない
- 教育は重要で自分の責任である
- 現状は自分の環境ではなく決断の産物である
- 世の中は公平ではないと理解しているし、気にしない
- 人間は平等であるが、自分はめっちゃ働くことを決めた
金持ちがかわいそう
マイクの家はお金は無かったが、貧乏と感じたことはないそうです。どちらかというと、金持ちに対して優越感を持っていました。
これは親の作戦でしたが、子供に聞こえるように「金持ちがかわいそう」ともらしていました。
- テレビでテーマパークの宣伝をしていたら「列に並ばないと楽しめないのはかわいそう」
- 友達が旅行の写真を見せてきたら「国じゅう飛び回らないと楽しめないのはかわいそう」
- 新品の服は「慣らされていないから着心地がよくない」
- テイクアウトのご飯は料理できない母親のため
- 映画は本を読めない人のため
子供に直接言うとわざとらしいから、お互いに言うのです。
まとめ
ブルーカラーの救世主みたいなイメージになっているマイクですが、対談ではカプチーノを飲んでいました(笑)。あまり魅力的でない仕事でもちゃんとやれば金持ちになる人がいるというのが印象的。