ジョーダン・ハービンジャー・ショーでベストセラー作家のマルコム・グラッドウェル(Malcolm Gladwell)との対談がありました。
マルコムによると新著「知らない人との話し方(Talking to Strangers)」はサンドラ・ブランド事件に触発されて、いかに相手を勘違いしてしまうか書かれています。よく問題になっている警官とのやりとり以前に、低価格帯の車に乗っていたこと、州外のナンバープレートであったこと、黒人、女性、若い、などが先入観を作っていたとも。
Talking to Strangers: What We Should Know about the People We Don’t Know
ISBN-10: 0316478520
ISBN-13: 978-0316478526
ちなみにオーディオブックでは実際の事件の録音が流さいています。
人を表面から読む
マルコムは人を表面から読むのはほぼ不可能であると言いました。家族など、長い間一緒にいてどういったときにどう振舞うか観察してきたなら表情やしぐさで気持ちを察することもできます。しかし、初めて会った人など、普段からあまり接することが無い人は表面上のふるまいと内面の考えが一致しない方が多い。さらに文化的な違いなどもあり、CIAでもスパイのウソを見抜けないこともある。人を見抜くのはプロでも難しい、一般人には無理な話です。
それでも人は相手を読む力に自信たっぷりです。「誠実そう」「反省している人の顔じゃない」など、勝手に解釈して自分を疑わないのです。
これには「フレンズ(Friends)」などのテレビシリーズが一役買っているのです。例え何を言っているか理解していなくても、役者がどんな気持ちを表現しているかは一目瞭然。プロなので、教科書通り(Facial Action Coding System)な表情や行動をとるのです。しかし一般人はプロではない。実際に考えていることと表情などが完全に一致することはないのです。このズレが相手に違和感を与えて、勘違いや不信感につながったりするのです。
まとめ
人をだますつもりはなくても、感情や行動と外見が一致することは少ない。相手の立場に立って「なぜこうなんだろう?」と考えるのは難しそうだ。