ジョーダン・ハービンジャー・ショーで元アップル社員のガイ・カワサキ(Guy Kawasaki)との対談がありました。
ガイはハワイの日系3世で、ジャッキー・チェンやロバート・キヨサキ(金持ち父さんの著者)によく間違えられるらしいです(笑)。
Wise Guy 知ったかぶり
ガイの最新著書「Wise Guy(知ったかぶり)」は人生教訓をたくさん書いた自伝です。「Wise Guy」とは「賢い男」という意味ですが、若い人が知ったかぶりしている時とかに皮肉って呼びます。もちろん、ガイの名前とも掛けています。
Wise Guy: Lessons from a Life
ISBN-10: 0525538615
ISBN-13: 978-0525538615
己を知る
ガイは企業が生き残るためには己を知る必要があると言っています。
例として氷の歴史を出しました。
- 氷バージョン1は氷の収穫です。「アナと雪の女王」でクリストフがやってたアレです。
- 氷バージョン2は氷の工場です。中央的に製氷して消費者に配ります。
- 氷バージョン3は冷凍庫です。各家庭で製氷できるようになります。
これらは自分のことを「氷を提供する業者」と考えていなかったので、氷の収穫者は工場を作らなかったし、氷の工場は冷蔵庫を作らなかった。
自分のやっている事の本質を見抜くことができなければ淘汰されていくわけです。
関連と原因
スティーブ・ジョブスから学ぶことに関して、ガイは多くの人が関連と原因を混同してしまっていると警告しました。
ジョブスと同じことをすればジョブスになれるのか?
- 黒いタートルネック
- リーバイスジーンズ
- ニューバランスのスニーカー
- ベンツに乗る
- 一人でカープールレーンを運転する
- ハンディキャップパーキングに停める
これらは全部ジョブスと関連づけされていることですが、ジョブスを作り上げた性質ではない。というか、これだけ真似てもただのイヤなヤツになってしまう!!
では、ジョブスの何を見習うべきか、ガイの視点では:
- 顧客の声に耳を傾けているとイノベーションは生まれない。顧客に聞けば、「質を上げる」「速くする」「安くする」しかでてこない。
- 完全実力主義。人種や性別による差別は一切しなかった。そのかわり、仕事ができない人にはとことん当たった。
- デザイン信望者。シンプルで美しいデザインを好んでいた。
- 方針を変えることをいとわない。iPhoneのシステムは出た当初は完全にアップルが管理してクローズドだったが、開発者に開放してオープンにした。
仕事のアドバイス
ガイは成功の9割は運だと、身もふたもないことを言っていましたが、そのチャンスが来た時につかんでどれだけ頑張るかが重要だとしています。
組織で成功するためのアドバイスもいくつかあげました。
上司を持ち上げること
下剋上を狙うのもいいですが、確率が低いうえに、上がっても信用されない。それよりも上司を支えて一緒に上に引っ張ってもらう方が良い。
返事のデフォルトは「はい、できます」
確実に無理な場合は別ですが、とりあえずやってみることが大事だと。その上で、できない場合は対案を出してみたりするといいそうです。
価値がある個性を身につける
何が求められているかを探し、それを究める。
価値があっても他の人と同じであれば、価格競争に巻き込まれるし、簡単に入れ替えられてしまう。
個性だけあるのは芸術と同じで、活躍できる場が限られてしまう。
価値も個性がなければ、、、( ゜Д゜)
まとめ
とりあえずいろんなスキルを「普通以上」に身につけたいですが、その中からいくつか選んで伸ばすのがよさそうです。