Pacific Symphonyのコンサートに行ってきました!!モーツァルト(Wolfgang Amadeus Mozart)の魔笛(The Magic Flute)です。シーズンの中で毎年1回はやるオペラです。
開演前、7時に行けばクラシックラジオのホスト、アラン・チャップマン(Alan Chapman)による解説を聞けます。今回はステージ監督のボブ・ヌウ(Robert Neu)をインタビューして、裏話をいろいろと聞けました!
魔笛は初めて劇場で観たオペラなので、特に楽しみでした。正確にはオペラではなくてジングシュピール(singspiel)らしいですが。ドイツ語で、「歌のある劇」という意味です。この時代、イタリアオペラに対抗して流行ったらしいですが、台詞を普通にしゃべるのが特徴です。対してイタリアオペラではとレチタティーヴォ(recitative)言って、台詞も歌います。あまり難しく考えずに、クラシックのミュージカルと思えばいいですね(笑)。ちなみに今回は歌はドイツ語、セリフは英語でした。
序曲、第1幕をやって、休憩をはさんで第2幕です。8時に開始して、終わったのはなんと11時でした!!
セミ・ステージ・オペラ
このプロダクションは「セミ・ステージ・オペラ」といって、コンサートホールでやります。当然、いろいろと制約が出てきます。例えば、オーケストラがピットではなく、ステージ上にいます!!他にも、シーン毎に大道具を入れ替えたりできなかったり、空中につるす乗り物とかも使えません。
また、指揮者は歌手の後ろにいたりするので、タイミングをはかるのが大変です。これに対応するため、ホール内にテレビが3台設置されていて、ステージから客席に向いていても指揮者が見えるようになっています。ちなみに、これらのテレビは昔ながらのアナログテレビです。デジタルだと、指揮者が動いてから表示されるまで時差が数秒間発生するためです!!
ほかにも2018年ということで、台詞が「現代化」されていました。たぶん、ストーリーには影響はなかったと思います。200年前では普通だった「女性差別」とか「黒人差別」があまり出ないようになっていました。まあ、現代だったらパミーナは間違いなく「#MeToo」とツイートしていたでしょう。ほかにも007とかアマゾンを思わせる場面もありました(笑)。
あらすじ
ボブ・ヌウによると、オペラのほとんどは「恋に落ちる」⇒「失恋」⇒「復活」に要約できるらしいです(笑)。
というわけで、あらすじの超ダイジェスト版です。
王子タミーノが大蛇に襲われているところ、夜の女王の侍女3人に助けられる。3人に夜の女王の娘パミーナの写真を見せられ、タミーノは一目ぼれ。タミーノは鳥を捕まえるパパゲーノと一緒にパミーナを助けに行き、パミーナも恋に落ちる。
タミーノとパパゲーノはザラストロ教に入るための試練として、無言にならないといけない。パミーナは嫌われたと思い、失恋する。
パミーナが自殺しようとしているところ、3人の精霊に止められて、タミーノと再会して復活する。
めでたし、めでたし(笑)。
夜の女王
魔笛といえば夜の女王のアリアです。それも2幕のはじめ、パミーナにナイフを渡してザラストロを刺せ、と歌っているやつです。
高音域がすごいわけですが、そのあとのアルペジオっぽいのも滑らかに歌えるとかっこいいです。今回の夜の女王、キャサリン・ルイック(Kathryn Lewek)は過去に18回もやっている大ベテランです。すばらしい演奏でした!!
パパゲーノ
ヒーローとヒロインはタミーノとパミーナですが、僕はパパゲーノが一番好きです。なんといっても人間臭い。タミーノは高尚ですが、パパゲーノはそこまで求めない。酒と食べ物(と女)があればそれでいい。
第4の壁も破りまくりで、とても楽しかった!指揮台に乗っている楽譜を勝手にめくったり、指揮者からバトンを取ってオケを指揮しだしたり。最後のパパゲーナが出てくる前のシーンでは、ビオリストにお花を渡して求愛したり。
パパゲーノとパパゲーナのデュエットはとても愉快でした。
2018年
ついでに、2018年~2019年のコンサートパッケージが発表されていたので、サブスクリプションを更新しました。来年度のオペラは蝶々夫人。有名ですが観たことがないので、楽しみ~!
ちなみに更新するとギフトとして、ChocXOのトリュフがもらえます!!Salted HazelnutとSmoked Sea Salt Caramelsです。インターミッションの時においしくいただきました。