ジョーダン・ハービンジャー・ショーで感染症の専門家、研究者のマット・マッカーシー(Matt McCarthy)との対談がありました。
抗生物質
抗生物質(英語でAntibiotics)とは病原菌を退治するための薬です。医者が正しく処方しなかったり、患者が正しく「全部」服用しなかった場合、病原菌が耐性を付けて抗生物質が利かなくなることがあります。こういった病原菌のことをスーパーバグ(Superbugs)と呼んでいて、マットは本を書きました。
Superbugs: The Race to Stop an Epidemic
ISBN-10: 0735217505
ISBN-13: 978-0735217508
医療現場だけでなく、農業で使われたりもしていて、スーパーバグはそこら中にいるそうです!!
ただ、火を通せば死ぬのでほぼ影響はないです。弱っている人や、怪我で皮膚に傷がある場合は要注意です。
ワクチン
ワクチンは人間の免疫システムに抗体を作らせて、病気にかかった時にすぐに対応できるようにします。免疫を持っている人の密度が高いほど集団の安全も高くなります。ワクチンを受けることを拒否するアンチワクチン(Anti-Vaxxers)の人がたくさんいると、感染症が広がりやすくなります。アンチワクチンの人たちは政治信念みたいなもので、話を合わせることはできるけれど考え方を変えることはできないらしい!
ちなみに、日本でおなじみのBCG(結核のワクチン、いわゆる「はんこ注射」)はアメリカではやりません。アメリカでは発症例が少なすぎて費用対効果が低いのが理由だそうです。国によって受けないといけないワクチンが違うのはこのためなんですね。
新薬開発
新しい抗生物質はなかなか開発されないそうです。昔は事例があればとりあえず薬にできたが、現代はちゃんと証拠も基づかないと認可されないので10何年もかかります。その上、生活習慣病の薬と違って、抗生物質は2週間くらい処方しておしまいです。つまり、安定的に売れるものではない。製薬会社からするとハイリスクローリターンなのです。
新薬開発を進めるための政策は2種類あります。
「プッシュ型」では税率を下げたりして開発過程でインセンティブをあげます。
「プル型」では特許の期間を延ばしたりして結果に対してインセンティブをあげます。
ただ、一般大衆は製薬会社にインセンティブを与えることに抵抗があったりするのです。製薬会社も患者の健康のためよりも株主の利益のためにやっているので利益相反が発生します。
まとめ
子供がよく抗生物質にお世話になりますが、価格の高さにビックリします!!
開発費を考えると仕方ないのかもしれませんが、安くなるといいですね。