ジョーダン・ハービンジャー・ショーで神経科学者のモーラン・サーフ(Moran Cerf)との対談がありました。
ペネトレーションハッカー
モーランはペネトレーションテストをするハッカー(Penetration tester)でした。銀行や企業に雇われて、システムに侵入できるかテストするそうです。どうやって侵入できたかを教えて対策をしてもらうわけです。サイバー攻撃だけでなく、物理的にマスクをかぶって銀行強盗も試みたのですごいです。
面白かったのは、オペレーターからパスワードを聞きだした話です。金曜日の閉店前にテクニシャンを名乗って電話して、機器が故障して直せないのでパスワードを教えてくれ、と頼むのです。週末システムが使えなくなるとか、いろいろ言うけれど教えてもらえない。
月曜日、今度はセキュリティ担当を名乗って電話して、素晴らしい対応だったと褒める。会社で取り上げたいから、自信について教えてほしい、と。どれだけこの会社で働いているかとか、家庭のこととかいろいろ聞きます。そしてその情報を元に本人になり済まして別ルートでパスワードを聞き出すのです。
身内だと思うとうっかり信用してしまうのですね。
脳みそにチップを埋め込む
アメリカで脳みそにチップを入れている人は4000人くらいいる。ほとんどは医療用でホルモンや電気信号を調整する単機能のもの。
モーランはその内CPUを埋め込めるようになり、アプリでできることはなんでもできるようになると言いました。例えば算数の計算は暗算するまでもなく、考えるだけで結果が分かる。複雑な思考も「思いつき」のようにこなせるようになります。そして「1+1=2」を直観で感じるように、難しい判断も「なぜこの結果に至ったか」を飛ばして結論だけ得られる。
そうなると、ハッキングによって人の行動や思想を集団的に変えることができるようになってしまう!!
今でも、マーケティングやプロパガンダによって操作されていますが、外部からの情報なのである程度自衛ができています。しかし、自分の脳の内部で発生する情報を疑うことはまずありません。
まとめ
疑心暗鬼になりそうな話でしたが、対策も言っていました。「ハッキングされている」という前提で行動する、という身も蓋もない助言(笑)。