ジョーダン・ハービンジャー・ショーでEQのダニエル・ゴールマン(Daniel Goleman)との対談がありました。
「Emotional Intelligence(感情の知能)」は1990年の学術誌で初めて世に出ましたが、ダニエルの同名の本で一般大衆に広がりました。
定義は「感情を解釈、表現、共感、理解、利用、自他共にコントロールできる能力」ということです。
土屋京子によって和訳もされています。邦題は「EQ こころの知能指数」。
⇒EQ こころの知能指数
共感とは
エンパシー(Empathy)は「共感」と訳される英語ですが、子育てでも重要度の高い能力です。
ダニエルはこの中でも3種類あると言いました。
- 認知的共感(Cognitive Empathy)は相手がどのように考えているかを理解することです。
- 感情的共感(Emotional Empathy)は相手がどのように感じているか、気持ちを理解することです。
- 共感的関心(Empathic Concern)は相手のことを大事に思うことです。
最後の共感的関心がある上司が好かれるそうです。
スペクトラムの人とか、社会的な関係が苦手な人でも鍛えることができます。
基本は会話する時に相手に集中することです。例えば、相手の口角が上がっていたら気分がいいと「習う」わけです。
ただし、最近はスマホなどによってすぐに気が散ってしまうので難しくなっています。
共感の欠落
共感の反対側に位置するのがダークトライアド(Dark Triad)と言われる人たちです。
- 自己愛傾向(Narcissism)
- マキャヴェリアニズム(Machiavellianism)
- サイコパシー(Psychopathy)
共感を欠落していたり、感情を他人を操作するためにしか使いません。自分よりも上の人にはいい顔をするが、下の人はゴミのように扱うの人たちです。
認知的コントロール
ダニエルはEQを上げるためのアドバイスもいくつかあげました。
認知的コントロール(Congitive control)と言って、社会的に良い感情の扱い方です。
より大きい報酬のために我慢することができる子供の方が社会的に成功するという実験があります。
これを鍛えるためには、「宿題が終わってから遊ぶ」とか決めて、実行するのです。もちろん親も一緒にやった方が説得力があります。やらないといけないことがあるのにテレビやネットサーフィンぐしていてはだめです(笑)。
「怒り」にはラベリングが有効。
怒りを感じたら、「あ、怒っているな」と客観的に認識して頭の中で何が起きているかを観察する。キレる前にできれば、冷静になることも可能です。
「不安」は機能的な場合がある。
何かに不安を感じて、対処する方法を思いつくことができれば機能的。
何度も繰り返し不安になったりパニックになるのは機能的でない。
変えることができないならば、不安になっても仕方がない。身も蓋もないですが、これができたら苦労しないような気がする、、、
中学生とかに教えていることらしいですが、いじめなどに対して「耐える(Put up)」方法。
相手の何かを褒めて、自分の何かを褒める。それだけです。
これは大人になってからでも使えます。
Emotional Intelligence: 10th Anniversary Edition; Why It Can Matter More Than IQ
ISBN-10: 055380491X
ISBN-13: 978-0553804911
まとめ
EQは育てることができるし、大人になってからでも遅くない。これが一番重要な事実ではないでしょうか?