カリフォルニアのESL(English as a Second Language)教育システムはELD(English Language Development)と呼ばれています。子供が公立の現地校に通っている場合、聞いたこともあるのではないでしょうか?
対象者
自宅で英語以外の言語が話される家庭の子供が対象です。学校区で初めて学校に行く時、登録フォームのどこかにチェックボックスがあります。これをチェックするとEnglish Learnerということになります。うちの学校区ではスペイン語の人が78%と一番多く、マンダリン(中国語)8%、アラビア語3%と続きます。日本語は0.5%で、7位です。こんなにも日本人いたのかと、ちょっとビックリです(笑)。
流れ
まずアセスメント・センターで英語力の検査します。今年度まではCELDT(California English Language Development Test)というテストを使用していましたが、新しいELPAC(English Language Proficiency Assessments for California)という方式に移行中で、どちらになるかは学校区によります。見るところは変わっていなくて、「聞く」「話す」「読む」「書く」の4つの英語スキルを測定します。ここで充分に英語を使えると判断されたら、終了です(Initial Fluent English Proficient)。
そうでない場合、English Learnerとして認定されます(Limited English Proficient)。学校でELDのプログラムに参加します。毎年CELDTかELPACの検査を受けて、英語力が十分になればEnglish Learnerから卒業できます(Reclassified to Fluent English Proficient)。もしその後、英語で遅れていると判断されると、戻る場合もあります。
リクラシファイ(EL卒業)の条件は以下です
- 上記の検査でEnglish Language Proficientレベルになる
- 先生による評価(成績など)
- 親の同意
- 英語ができる、同年齢の生徒の成績との比較
学校での対応
学校ではELDを提供しますが、Designated ELD(専用ELD?)とIntegrated ELD(統合ELD?)の2種類あります。Designated ELDでは、英語を教えるための時間をとって行います。Integrated ELDでは、通常の授業を通して英語を教えていきます。これらをどのように取り入れるかは学校が判断して決めます。
ELAC
カリフォルニアの公立学校は、English Learnerが21人以上いる場合にELAC(English Learner Advisory Committee)を結成する必要があります。学校に対してELDの進め方について提言する委員会です。参加は誰でもできますが、役員はEnglish Learnerの保護者がやる必要があります。役員はChairperson(委員長)×1、Vice Chairperson(副委員長)×2、Secretary(書記)×1です。DELACがある場合は、DELAC Representative(DELAC代表)×2も必要です。
僕は子供たちの学校のVice Chairpersonになりました。義務としては、年4回くらいのミーティングに毎回参加するだけです。ミーティングの進行は学校の職員がやってくれるので大丈夫です。
DELAC
カリフォルニアの学校区でEnglish Learnerが51人以上いる場合、DELAC(District English Learner Advisory Committee)を結成する必要があります。要はELACの学校区版です。各ELACの代表者が集まって学校区の職員とミーティングをします。学校区レベルの話を各校に伝えたり、逆に各校から学校区へ提案をあげたりもできます。
僕は気がついたら学校のDELAC代表者になっていましたが、毎回おやつやラッフルがあって楽しいです(笑)。普通に生活していたら絶対に会わない、他校の保護者ともお話できます。僕は人見知りなので、とりあえず一番前のテーブルにおとなしく座っていますが(爆)。
まとめ
カリフォルニアは国境沿いにあるので、特に外国語率が高いです。学校などの公立システムが提供している様々なサービスを知ることができる、という意味でもELACなどのミーティングに毎回参加するのもお勧めです。